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固-固相転移型潜熱蓄熱材による超小型衛星搭載バッテリーの温度安定化効果を確認

2025年3月3日

リリース

固-固相転移型潜熱蓄熱材による超小型衛星搭載バッテリーの温度安定化効果を確認

~電力に頼らない人工衛星用温度管理新手法の実証に成功~


学校法人関西大学(理事長: 芝井 敬司)は、新日本電工株式会社(代表取締役社長: 青木 泰)と共同開発した無機系固-固相転移型潜熱蓄熱材(Solid-Solid Phase Change Material, SSPCM)を活用した人工衛星用電源温度安定化デバイス (以下、本デバイス) を超小型衛星「DENDEN-01」に搭載し、その温度安定化効果を確認しました。


本デバイスは、関西大学らのグループが開発した超小型人工衛星「DENDEN-01」(プロジェクトマネージャー:山縣雅紀 化学生命工学部 准教授)に搭載され、日本時間12月9日(月)に国際宇宙ステーション(ISS)から放出されました。その後、試験電波による通信によって衛星情報の取得に成功し、その情報から、寒冷時のバッテリー温度が設計どおりの下限温度を下回ることなく、適正温度範囲に維持されていることが確認されました。この無機系SSPCMによる機器温度安定化効果の宇宙実証は世界初となります。


【本件のポイント】

・ 固-固相転移型潜熱蓄熱材活用した電源温度安定化デバイスの宇宙実証に成功。

・ 宇宙の極限環境でも、バッテリーを適正温度範囲に維持。

・ 宇宙空間での電源安定化技術として、将来的な人工衛星や探査機への応用を目指す。


【DENDEN-01について】

DENDEN-01は2021年度末に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)およびNPO法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)により公募された「学術利用及び人材育成を目的とした『きぼう』からの超小型衛星放出機会の提供プログラム(J-CUBE)」の2021年度打ち上げ枠(国内先進ミッション枠)に採択された超小型衛星。本衛星では、「固-固相転移型潜熱蓄熱材(SSPCM)」を活用した電源温度安定化装置はじめ、今後の超小型衛星開発に貢献する複数のエネルギー技術および高負荷ミッションの軌道上実証を行っています。


プレスリリースの詳細(PDF)



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